一般質問

 21番 砂田 喜昭 君

○議長(宮西 佐作君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 これより一般質問並びに提出案件に対する質疑を行います。

 通告により、発言を許します。21番 砂田喜昭君。


[21番砂田 喜昭君登壇]

○21番議員(砂田 喜昭君)

 介護保険がスタートし、見直しの論議が出ています。介護保険制度の見直しについて質問いたします。先ほど予算説明会の中でこの組合の予算、決算について報告、説明がありましたが、保険料を納めている一人一人にとっての介護保険料はどうだったのかお聞きします。介護保険制度は家族に頼る介護を社会が責任を持つ介護に。これをうたい文句にして始まったわけでありましたけれども、当初懸念していましたとおり、保険があって介護なし、保険があって給付なしという実態です。当組合管内では3月時点での数値ですが65歳以上の高齢者は保険料は主に年金から天引きされており、高齢者数は3万8千879人、そのうち介護保険サービスの認定を受けた方は5,473人であります。残り3万3千人の方は保険料を納めているけれどもまったくその恩恵には与らない人であります。しかいこれらの人達はいづれ介護サービスを受ける人になるかもしれません。それに備えて介護保険を納めていると言えるかもしれません。しかし5,473人の認定者のうち実際にサービスを受けている人は4,716人で86%しかいない。だから介護サービスを利用している人についてみましても年1回利用9割以上利用している人は1割にも満たないのであります。税金で利用できる金額のうち42%しか利用していないのが実態です。利用できるうちの3割未満しか利用していない人は41%を超えている。どうしてこういうことになるのか。これは介護サービスを提供する基盤整備がたいへん遅れているということです。前々から指摘されていたことですけれども特別養護老人ホームの順番待ちの人が保険料を納めているんだけれども順番待ちで入れない。こういう人が現実にたくさんおられる。これなどは文字通り保険あって介護なしという状態である。民間の施設では絶対に許されないことが現実に起こっているということです。また利用限度額の半分も利用できないということは利用料の1割負担が重くてたいへんだという現実の反映でないかということを思います。

ケアマネージャーに聞きますとケアプランを作る時、あなたは毎月お金をどれだけ負担できるかをまず聞いてからプランを作るそうです。これはその人の生活を充実させる立場からプランを作るというよりもその人の負担できる金額からサービスを制限せざるを得ないという現実を表していると思います。私はこういう現状を考えるならば、現介護サービスの見直しにあたっては、保険あって介護なしという現実を改善する抜本的な手立てをとることが今こそ必要であると考えています。基盤整備の遅れを急速に取り戻すということであります。特別養護老人ホームやグループホームの拡充というのは急がなければならないと思います。

もうひとつは低所得者対策を強化して保険料、利用料を低所得者には制限をするというそういう措置を導入するということであります。ところが厚生労働省で審議されている内容をみますと全く逆の方向であります。特別養護老人ホームの新増設の補助金についても額を下げられているという動きが広まっています。全くけしから話であります。また介護認定で要支援とか要介護1とか比較的軽い方は認定者の半分位占めているそうでありますけれど、この人たちの利用するサービスを抑制する方策を今一生懸命に審議している。ホームヘルパーの方がそのお宅へ行って掃除したり用事をするとその人が自立しようという意欲を失ってしまう。だからそんなサービスを止めねばならんのではないかとそんな議論がされているのであります。それからまた施設利用者について居住費とか食費をとしてモデル構想などと言って新たに5万円を負担させようという議論もされています。結局国が財政負担をいかにして削るかというこれを最大の目標にしていると言えます。本来家族介護を社会で支えようという趣旨から考えますとこういうやりかたはおかしいんじゃないかと思うんですが、安念理事長のこういった問題についての現状認識と見解をおたずねしたいと思います。

この問題を抜本的に改善するためには国の取り組みを明確にして国に負担を求めるということだと思います。予てから憲法25条生存権の保障を謳っているわけですが、それを持っている日本では社会保障に国が責任をとるというのは当然のことだと言ってまいりました。私用でカナダへ行ってまいりましたが日本のような立派な憲法を持っていない国でも庶民の中では老後を国が面倒をみるのは当然だと一般の人は言っていました。そのために高い税金を納めていると言っていました。ですから立派な憲法を持っている日本についてはぜひ国が責任をとるということが大事ではないかと思います。介護保険が始まる前は高齢者福祉の費用の半分は国が負担していました。介護保険制度になってから約25%、4分の1に減らされたわけですが、抜本的な対策を取るためには国の負担を元の2分の1に引上げることが必要でないかと思います。今年国の予算では介護保険で支払う給付総額は5兆5千億円だということです。これを2分の1負担すると言うことにしますと、2兆8千億円を自費負担になります。今1兆4千億円ですからそれを倍にするということになります。このお金を国がひねり出せないのか、そんなことはないと思います。軍事費5兆円使っております。無駄な大型公共事業の見直しという予算の使い方を改めれば十分にこの予算は確保できます。ですから国が責任を明確にしてこの負担をするように組合としても迫っていく必要があるんではないかと思うわけであります。そこで消費税の問題について福祉のためという口実で消費税が導入されましたけれど社会保障は良くなっているでしょうか。年金は下げられました。医療費の自己負担は3割に増やされました。介護保険の負担も今のように半分になる。生活保護基準も切り下げられようとしています。消費税が導入されても社会保障は悪くなるばかりで良くなるところはひとつもない。こういう現状であります。この15年間148兆円の消費税を集めているわけです。これはどこへいったのか。法人税の減収分145兆円の穴埋めに使われたのであります。私は国の財政のためには消費税でなく大企業に応分の負担を求めるべきだと思います。例えばトヨタ自動車はリストラで1兆円を超える増収を上げています。こういう法人に対する税率は43.3%だったものが30%に下げられています。高額所得者の所得税率も75%から37%に引き下げられております。このような儲かっている所に応分の負担を求めていこうではありませんか。トヨタ自動車はフランスでは日本をはるかに超える負担をしてそれでも黒字を上げています。日本で負担できないはずはありません。もちろんわたしは大企業をつぶせとか言っているわけではなく、大企業には社会的な責任がりそのことを自覚して応分の負担をしてほしいと言っているのです。儲けは会長や課長など経営陣だけが頑張って稼いだものではありません。トヨタグループの26万人を超える労働者が賃上げを3年間我慢して稼いだものであります。下請けや中小企業は単価を3分の1に切り下げるという無情な要求にも応じて部品や機械を納めて産み出した利益であります。そういう中小企業で働く労働者はたとえば福光の金型企業や小矢部の繊維産業でも夜遅くまでろくに残業手当ももらわずに働いて産み出したのがその利益です。何十万人何百万人が汗水たらして産み出した利益、それを少しは社会へ還元されてもいいんでないかと思います。理事長の見解をおたずねしたいと思います。

次に介護保険制度で検討されている問題で、障害者支援制度との統合問題でお聞きしたいと思います。これに関連しまして2号被保険者の年齢を20歳に引き下げることも検討されていると報道されています。しかしこれは始まったばかりの障害者福祉制度に新たな利用の負担を持ち込み、低所得者に重い負担を押し付けるばかりか、十分福祉サービスを障害者に利用できなくさせるおそれがあります。保険料を集める年齢を20歳に引き下げる口実に障害者制度を利用することは許されないと思います。全国市長会などでも慎重な意見が多数を占めているようですが、当組合としても慎重な対応を国に求めるべきだと思いますが、理事長の決意と見解をおたずねします。

同じく介護保険制度の見直しに関連しまして現場の実情を国に、制度の後退を招かないよう在宅介護の問題について、特に生活援助が非常に重要だと言うことを、現場を踏まえて国にきちんと言っていただきたいと思います。2月の議会では生活援助が重要だということを認めながらも、国の動向を見守りたいという答弁でありましたが、そういう傍観者的な立場でなく実際に介護保険をあずかっている現場の者としては生活援助が大事だということを言っていただきたい。

もうひとつの問題は介護予防の問題についておおいに光が当てられています。高齢者の転倒を防止するとか、口腔のケアを行うとか、状態に応じて筋力のトレーニングを行う介護予防は非常に大事なことです。豊富なメニューを用意して財政負担をして責任を果たすことが大切です。

介護保険の軽い人に対する市町村が行っている介護予防サービスに対する国の財政負担を効率化の名の元に見直すことに対しては組合として現場の声を伝えるのが一番大事ではないでしょうか。今度の見直しの中で施設介護に関して部屋代やホテル代などホテルコストをとろうとする議論がありました。今の月の負担に加えさらに5万円ということになりますと、低所得者は利用料が払えなくて施設を利用できないという現実が懸念されるわけです。低所得者を施設から締め出すような負担は止めるべきだと組合からも国に対して働きかけてもらいたいと思います。最後に介護保険の建前としては介護サービスの利用というのは利用する人が事業者を自由に選べ、自分で契約できるいうことです。そのためにはどの事業者がどういう事業内容、契約条件を持っているのか明らかにするのが重要です。事業者の協力を得て明確にすべきですが、明記していない事業者もあります。今度の見直しの中でも事業者の監督権限の強化が検討課題になっているが、サービスの限界、保険外負担の内容を共通様式で公表することを提案する。福祉用具のレンタル事業者が管内23業者いるが、各事業者でレンタル料がどうなっているか居宅介護支援事業者協議会で調査していきたいという答弁でありましたけれど、その調査結果についてどうなっているかお答えをいただきたいと思います。これで質問を終わります。

 

○議長(宮西 佐作君)

 答弁を求めます。

 

○議長(宮西 佐作君)

 答弁を求めます。

 

○理事長(安念 鉄夫君)

  砂田議員にお答えいたします。質問の簡潔な要旨については提出がございましたのでそのことについては準備をしてまいりましたが、ずいぶん細かい内容でなかなかお答えできない部分もたぶんございます。従いまして十分にお答えできないと思いますが、まず第一点の介護保険計画の見直しについては今議論をしております。制度見直しにつきましては5年毎に見直すという規定もございますので、提案理由でも申し上げましたように、今社会福祉審議会で議論をされておるわけでございます。私どもの意見を求められております。私は、原則はこの前も砂田議員に申し上げたように国の負担割合は25%を絶対切ってはいけない。これは私共も加入しております全国介護保険広域化推進協議会というものがございます。そこでこの議論をして厚生労働省、審議会等に押し上げております。全国市長会でもこのことを申し上げています。おそらく町村会でもこの25%を切るということが大きい課題となっていると思います。確かに今、利用度がずいぶん高まってまいりました。その逆には利用したくてもできないという話もございますが、先ほども説明を申しあげましたようにそんな急激な右肩上がりではございませんが、利用者は増えてきております。そうすると国は負担割合等について削減したいということがあるようでございます。ご存知のように三位一体改革でいわゆる補助負担金を切り上げて事務費等については一般財源化されてきた。そのようにしてまいったことついては私は遺憾に思います。ぜひこの25%の負担を堅持してもらいたいということでございます。

もうひとつは財政安定化基金の原資について、わたしは国と都道府県で面倒をみてほしい。確かに需要が拡大してまいりますと予算が増えたけれども不足する場合もあるわけです。その時の支払いをするために安定化基金を持つのは重要だと思います。しかし元々私どもは入るつもりで考えておりますから、ぜひこの財源については国と都道府県が負担していただきたいと考えておるわけでございまして、その点については砂田議員と一致していると思います。もう一度申し上げますと現在の社会保険審議会等でいろいろ審議されている中でまず25%を了解していただく。それから財政の安定化基金については国と県で面倒をみてもらう。事務費等についてはなかなかできないという話ですが、できれば高齢者社会を迎える段階で、いかに改革という努力もございましょうが、私は経費関係についてはしっかり従来どおり面倒をみてもらうというふうに思っているところでございます。そのところを冒頭に申し上げたいと思います。

そしていろいろ議論がございます。「保険あって給付なし」どこから出て来た言葉か知りませんが、もともとおっしゃるとおり措置費で50%面倒をみてくれた。保険制度になり「給付なし」ではなくて、うちはきちっと支払いをしておりますからそのような言葉を間違って言っては困るんですけれど、保険料に対してでも皆で支え合いましょうという理論があるわけですから、仮に保険料を払ったから全部私はもらわなきゃいかん、そういうことを言われても介護保険については皆で支え合う制度でございますから、私はそのへんの考え方、皆で支え合うということをもう少し認識していただかないと、砂田議員のおっしゃるように保険料を払ったら全部くれということでは制度がもたない。ぜひその認識を改めてほしい。そして保険料を払ったからいっぱい使うんだと、そういう認識は正しくないと思う。それは間違いだと思います。皆で支える、それが社会保障制度だと思います。国、県、そして私共保険者、そして被保険者の一体化というふうに考え方を堅持しないと、今おっしゃっるように、使っていないから保険料払ったのを全部返せ、あるいはめいっぱい使わせてくれという、そのような理不尽なものの考え方は、私はいかがなものかと思っています。

それから施設標準については、確かに若干不足過ぎるかもしれません。ただし私共の自治体としては施設としては絶対余りますから。全部施設に頼るというのは正しいことかどうか。さらに施設を作って、また保険料を上げないといかん。そうするとおっしゃるように低給与者、低所得者のみなさんはどうなるかそのことを考えんといかんと思います。確かに今度の制度の中に、私はできるならば低所得者の軽減対策をやっぱり盛り込んでほしいなというのが私の考えです。国はそこまでやってくれるかどうかわかりませんが、ぜひ施設については何もかも要求されてではいけないものかなと思っております。いろいろご意見もありましたが、一部回答できたように思います。

大企業に企業負担を求めるという話がありましたが、企業賦課というのは中小企業含めての負担になりますから、大企業だけに負担を求めるそんな制度はできません。もし企業からもらうとすれば、中小企業にも影響しますからそのことを十分に考えないと企業負担という要求はいかがなものかと思います。

またケアマネージャーが、頭からその人が負担できるか言っているということは絶対ありません。それはどこのどなたがおっしゃっているか知りませんが、ケアマネージャーは真摯に受けとめていろいろ聞いて、あと審査で要介護度の認定を受けるんです。最初にケアマネージャーがそんなことをすることは絶対ございません。砂田さんの言い方は少し拡大しているんではないかと言う気がします。一般の皆さんがそのように感じてもらうと困りますのでそのことを申し上げておきます。

次に介護制度の見直しの中で障害者福祉と支援制度とごっちゃにするのではなかろうかと、確かに意見はございます。今富山型の施設があったり、トップでそういうことを言ったりしていますので、そういう点があることは間違いありません。しかし私は介護保険制度とこの障害者福祉の支援制度は、支援することと保険の給付は混同してはいかんと思います。しっかり区別していかないと、たいへんなことになると事務屋の立場としてこのことを申し上げておきます。そしてこの支援制度と保険制度の統合については、保険料で半分どうのこうのという議論もございますが、きちっと分けていかないといけないと思います。そしてそういう議論が煮詰まってきても、早急に出来るものではないような気がいたします。時期的にまだ早いと思います。

なお、いくつか在宅サービスの問題、中味の法改正についても申されましたが、これは事務局長からお答えをいたします。

いずれにしてでも、質疑をしていただく時には質問用紙をきちっと書いていただかないと上手に回答できないんです。勝手に文言だけ書いていろんな話をされましても、どこにどう焦点があっているのかよくわかりませんので、いらんことかもしれませんが砂田さんにその点をお願いしておきます。

 

 (今井事務局長登壇)

○事務局長(今井 孝夫君)

それでは砂田議員にお答えいたします。最初に在宅介護の充実に関して3点のご質問があったかと思います。

第1点目には生活援助が必要なことを、実態を踏まえて国に要望をということであります。当組合管内の本年6月の訪問介護、いわゆるホームヘルプサービスの利用者は768人であり、そのうち半数の366人の方が生活援助サービスを利用されています。その中で68%の要支援、介護度1での利用者がおられるわけです。このようなことから議員ご指摘のとおり、実際に生活援助の必要な方には介護保険制度に限らず何らかの対策を講じる必要があると考えております。しかし現時点ではこの点について具体的な見直し内容がまだ公表されておりませんので、2月定例会でそのようにお答えしたかもしれませんが、国の動向等を見極めていきたいと思う次第であります。

2点目は介護予防について現状から後退させないことという質問でございます。

現在7月末の、先ほど提案理由にもございましたが、中間報告では要支援、要介護1の軽度者を対象とした新予防給付という項目が創設されるということで公表されております。その内容にはいろいろありますが、今ほど議員さんがおっしゃった筋力向上トレーニング、転倒骨折予防等新しいメニューが導入されることが検討されております。それに合わせて総合的な介護予防システムを確立し、市町村の老人保険事業や介護予防事業の基本的な見直しを図ることが検討されております。従って現時点の情報では議員ご心配の介護予防の問題にはならないと考えている次第でございます。いずれにしろ、この後全国介護保険広域化推進会議の事務局長会議並びに全国大会等が予定されております。その機会にも生活援助の経緯も含めまして情報の確認、要望等してまいりたいと考えております。

 次に3点目にはホテルコストは低所得者を排除することになるので止めること、というご質問であります。平成15年度からこういったユニットケアによる新型特養ホームの個人スペースに相当する部分の費用、いわゆるホテルコストは個人負担が基本となっているのであります。平均的な利用者負担額は4〜6万円程度でありますが、低所得者の負担軽減策としては、保険料第2段階、第1段階にはそれぞれ1万円から2万円の軽減対策が講じられております。今回のホテルコストが必要な新型特別養護老人ホームは居住環境が抜本的に改善されるとう観点から現状では応分の負担はやむを得ないのではないかなと考えております。また現状では組合管内には該当施設はありませんが、将来的には各施設がユニット型へ移行する段階では、国へも強く要望することが必要になってくるのかなと考えております。

 次に事業者への指導監督の強化についてのご質問にお答えをいたします。事業内容・条件の公開と提出義務化、自治体・介護保険組合の指導の明確化、そして福祉用具の貸与条件の調査結果とその公表というご質問であります。

現在、国・県を中心にサービス事業者を調査する第三者調査モデル事業を実施し、事業者の情報開示における話題等を提供している所であります。第3期事業計画の実施時には利用者への適切な情報が提供できるものと考えております。そこで、最近特に介護サービスの中では福祉用具の利用状況等が全国的にも急速に普及・定着している次第です。当圏域でも先ほどから申し上げておりますとおり福祉用具貸与は増えている現状であります。またその一方で要介護度の軽い方に対する特殊寝台・車椅子の貸与など、利用者の状態像からその必要性が想定しにくい福祉用具の給付が見られるようになってもきております。そこで本年6月に厚生労働省から介護保険における福祉用具の選定の判断基準が示された所であります。しかし基準が示されても、事業者への指導等は県に委ねられており、保険者の権限としては文書等の提示を求めるにとどまっているわけです。そこで今回、国の見直しでは保険者機能の強化も検討されている所です。その内容については、被保険者に対する情報提供の充実、二つ目には給付に関する保険者のチェック機能や政策評価機能の強化、三つ目としては保険者への「事業所への立入り権限」の付与があります。

今後は市町村を含む保険者の主体性を発揮した介護保険制度の運営が求められていくこととなり、当組合もその方針で対応してまいりたいと考えております。

 なお福祉用具貸与等の調査につきましては、本年3月から介護給付適正化システムが運用されたことにより、より正確な実態把握が可能になってまいりました。前回の答弁等でいろいろ調査もお示ししていましたが、実際ケアプランの点検は継続してやっております。その中で公表については第3期計画から統一できるようになると考えています。今後の方針としては、このシステムを活用して第3期計画策定のため全体的な給付データの分析等を考えており、福祉用具貸与の給付状況についてもその中で分析し公表したいと考えております。

 

○21番議員(砂田 喜昭君)

議長。21番砂田。

 

○議長(宮西 佐作君)

再質問については答弁漏れのみについてお願いします。

 

○21番議員(砂田 喜昭君)

 事業者への指導・監督の問題で私が質問で言ったのは、これまでの答弁で調べて公開するという流れがあったわけです。その流れの中で公開すると言っておきながらアンバランスがあるので、こういうものとこういうものを公開してほしいと、情報を提供してほしいと事業者へ言って、事業者から回答をもらって、もらったものについては公表するというようなことぐらいは今すぐできないだろうかということが第1点。

 第2点目はレンタル業者を選ぶ時に、利用者が選べるようにこの業者はこの金額のものを提供するんだと料金表の横並びのものを出して選べるようにすると、情報提供は努力すれば今までも協力を求めていきたいと言う答弁がずっと続けられていたわけですから、そういう流れに沿って利用者にわかるようにするという努力をぜひやっていただきたいということについて、その点については具体的な答弁がなかったので答えていただきたいと思います。

 

○議長(宮西 佐作君)

事務局長 今井孝夫君

 

 (今井事務局長登壇)

    事務局長(今井 孝夫君)

砂田議員さんの再質問にお答えをいたします。福祉用具の調査については先ほど若干ご説明したのですが、答弁では早急に対応したいと言っておったんですが、今ほど答弁したとおり、本年3月から国の方で統一した様式であるんですが、介護保険適正化システムが運用されたわけです。そのシステムにのっけて、より正確な実態把握をまず現在やっている次第です。部分的に公表しても公表にはならないので、何か問題が生じた場合はケアプラン等の点検等は現実にやっております。その中で指摘をし、事業者にも直接は指導できないので県を通じて指導する次第であります。全面公開にはもう少しお待ちいただきたいと思う次第です。